この記事は、ブッダが作り上げた心理学が、なぜ現代人の「自分探し」の苦しみを無力化させるのかについて解説します。
- Qなぜ、ブッダが作り上げた心理学は、現代人の「自分探し」の苦しみを無力化させるのですか?
- A
ブッダの心理学では、西洋の心理学とは違い、固定化された自己の存在を否定するため、自己の存在を前提としてしまうことで生じる「自分探し」の苦しみを打ち消すことができるのです。
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現代社会に蔓延る「自分探しの病」
「個性的」であることが求められる現代社会
俳優やタレント、それにYouTuberってすごく個性的で素敵な存在だと思うの。それに比べて私ってなんの取り柄もなくて虚しくなっちゃう。
現代では個性的であったり、何らかのタレントを持っているということが価値があることのように考えられるから、君たち一般人がそうやって一部の個性的にみえる人たちに憧れてしまうのも仕方がないことだね。
自分を「よく見せる」ことへの強迫観念
インスタグラムやLINEでたくさんの人と繋がってるから、いつでも自分をよく見せなくちゃって、強迫されてるみたいで正直、何だか疲れてしまったの。
現代人はSNSという装置のせいで、プレイベートの時間まで他人の目を気にしなくちゃいけなくなった。自分を大きく見せたり、よく見せることが当たり前のことのように求められる社会ってホントに疲れてしまうだろうね。
現代人が患う「自分探しの病」
だから私はいつも自分について考えてしまうの。私って何者なんだろう?いつになればなりたい自分に変われるんだろうって、、、
自分の理想像を作り上げて、その姿に変わることができれば、幸福が訪れるっていう思想は多くの現代人が抱く一つの神話に違いないね。いわば現代人は「自分探しの病」を患ってしまっているんだ。
固定化された自己は苦しみを生む
「自分」はいつも悩みの中心にある
「自分探しの病」かあ。確かに自分が分からなくなったり、自分が嫌いで仕方なかったり、人間関係の悩みにしてもやっぱり「自分」ってものが問題の中心にいつもある気がするわ。
実は「自分」というものは人間にとってすごく厄介なものなんだよ。だからブッダはその「自分」というものを何よりもを警戒したんだ。
ブッダは「固定化された自己」の存在を否定した
ブッダさんが、「自分」を警戒した?
そうだよ。ブッダは「諸法無我」という言葉も用い、「固定化された自分」というものを否定したんだ。
自分を固定的に考えると苦しみが生じる
固定化された自分?確かに私たちは自分のことをこういう人間だって決めつけてしまいがちね。でもそのことの何がいけないことなの?
自分はこういう人間だって固定化してしまうことは、こだわりを持ったり、自分の枠組みを作ってそれに合わせて物事を捉えようとすることだね。それによって、物事が思い通りにいかない苦しみや、自分の理想と現実の差異による苦しみを被る羽目になるんだ。
ブッダの心理学は「自分探しの病」を無力化する
柔軟な自己は「自分探し」を必要としない
確かに、こだわりが強い人ほど現実に対する不満が大きかったり、他人と折り合いをつけるのが苦手だったりするわね。もっと、自分ってものを柔軟に考えられたら、摩擦や苦しみは少なくて済むのかもしれない。
それに個性的な自分なんてものを想定してしまうから、他人の目をいつでも気にしていなきゃいけなくなる。「自分は常に変わりゆくものだ」という前提で生きている人は、わざわざ自分を取り繕ったり、日常の一部を切り取ってよく見せようとしたりすることはないだろうからね。
病名・診断名によって自分を固定化してしまう危険性
自分のことが知りたくてネットで調べると、色んな精神障害や病名が出てきてどれも私に当てはまる気がしてきてしまったの。ADHD、適応障害、アダルトチルドレン、HSP、、、自分にこういう病名・診断名を当てはめてしまうことってもしかして「自分を固定してしまうこと」なのかなあ?
そうだね。現代には様々な自分を固定化するための罠が溢れている。そういった病名・診断名に安易に飛びつくとかえってそれらの症状を自分に固定してしまうことになりかねないんだ。
西洋の心理学と全く異なる「ブッダの心理学」
ブッダさんは自分を固定的に考えてしまうことの危険性を知っていたから、固定的な自分というものの存在を否定したのね。ブッダさんの心理学は、私たちが知っている心理学とは全く違う考え方をしていたのね。
その通り。西洋生まれの心理学は固定化された自己を想定した上で、その探究を目指した。その結果、これまでみてきたような「自分探しの病」が数多く生まれることとなってしまったんだ。一方でブッダはあらかじめ問題となる固定化された自己そのものの存在を否定することから始めた。だからこそブッダの心理学は現代人が抱える「自分探しの病」を無力化する力を持っているんだよ。
まとめ
- 現代社会では、個性的であることや、他人に対して自分をよく見せること、理想の自分の姿を実現することが求められるため、人々は「自分探しの病」を患う事になる。
- 自分の枠組みを強くし、自分を固定的に考えることは、外界への対応力を低下させると同時に他者や現実との摩擦を感じやすくし、苦しみを生む結果を招く。
- ブッダは苦しみの原因となる固定化された自己の前提を否定した。それゆえ西洋の心理学とは異なり、ブッダの心理学は現代人の「自分探しの病」を解消する力を持っている。
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