この記事は、ブッダ・カウンセリングの【弐ノ型】である『慧』による苦しみの「分析」について解説します。
- Qブッダ・カウンセリングの【弐ノ型】である『慧』による苦しみの「分析」とはどのような方法ですか?
- A
『定』により扱えるようになった苦しみの「因果」と「構成要素」の働きを分析することで、苦しみからさらに距離をとり、「それに煩わされないこころ」を作っていく方法です。
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「智慧」による苦しみの解消、そして「悟り」
「智慧」により苦しみの正体を把握する
「観」と「止」の瞑想によって一時的に苦しみから離れた状態になる【壱ノ型】の『定』に続いて、『ブッダ・カウンセリング』では次にどういったことを進めていくの?
『定』の次は『慧』だ。三学の一つ「慧学」は、智慧(物事をありのままに捉える洞察)によって、苦しみの正体を把握することを指すんだ。
「煩悩」を排して真実を観る智慧
「智慧」ってものを用いるとどうして「物事をありのままに見る」ことができるようになるの?
人間は普段さまざまな煩悩(雑念)を抱えて生きている。だから物事を自分の都合の良いように解釈したり、表面上だけ見て納得してしまったりして、ありのままの姿を把握できずにいるんだ。そこで、この「煩悩を排した洞察」を行うことで、物事のありのままの姿が露わになる。そのための方法やそこから得られた洞察を「智慧」と呼ぶんだよ。
「悟り」の正体
「智慧」ってなんだか難しそう。。。だけど物事をありのままに把握できたら、苦しみの原因もわかるし、解消する方法もわかるかもしれないわね。
その通りだよ。そして「智慧」による探究によって苦しみを完全に解消した境地こそが、ブッダがたどりついた「悟り」なんだよ。
【弐ノ型】:『慧』による苦しみの「分析」(方法)
苦しみを分析する2つの方法
「悟り」かあ。私はそこまで辿り着けなくてもいいから、とりあえず「今抱えている悩み」を解消することができたらいいな。
そのために、ブッダ・カウンセリング【弐ノ型】:『慧』による苦しみの「分析」では、「智慧」を用いてサービス利用者の苦しみを分析するんだよ。具体的には二つの方法で苦しみを分析する。
苦しみの「因果」を読む
でも、どうやって苦しみの正体を「分析」するの?
まずは「因果」を分析するんだ。「どんな出来事や問題があって、どんな苦しみが生じているのか」、その客観的事実を整理するんだ。そして、その準備のために【壱ノ型】:『定』による苦しみの「消滅」を予め行なったんだ。苦しみに囚われている時は、物事を冷静に眺めることが難しいからね。
苦しみの「心所」を読む
まずは冷静になってから、苦しみと原因の因果関係を捉えるのね。ブッダさんってものすごく合理的に物事を考える人物だったんだね。
そうなんだよ。そして、苦しみと原因の因果を掴んだあとは、苦しみを生みしている「心所」と呼ばれるこころの構成要素を把握するんだ。
因果と構成要素の「働き」を分析する(理屈)
「心所」の把握によって苦しみとさらに距離をとる
「心所」?初めて聞く言葉だわ。苦しいって感じているこころの構成要素を分析することで何が起こるの?
「苦しみの構成要素まで分析」することで、そこからさらに距離を取ることができるようになるんだ。もちろんそれがわかったからといって完全に苦しみが解消することはない。ただ、正体不明のものから受ける攻撃と、それを把握した上でのそれとではこころが受けるダメージに大きな差がある。ボクサーは見えないとこから放たれるパンチを最も恐れる。それと同じように正体のわからない苦しみほど厄介なものはないんだよ。
苦しみの解消とは、「それに煩わされない道」を進むこと
冷静になってこころを鎮めることでまずは「苦しみと出来事の因果関係」を整理する。そして原因の苦しみを見つけたところで、「そのこころの構成要素を分析」して把握する。自分がなぜ苦しいと感じているのかを、その「心所」を頼りに把握していくのね。
その通り。ブッダの方法ではこうやって順を追って少しずつ苦しみと、それを感じる自分との間に距離を作っていくんだ。困難な出来事や問題そのものを直接なくすことが例えできなくても、それに煩わされないようになることは可能なんだ。ちょうど、穴が空いた道路を全て補修するには時間はかかるが、穴を避けて歩みを進めていくことはすぐにでもできるのと同じようにね。
現実も苦しみも「移り変わる」、それゆえ「人は救われる」
ここでもやっぱりブッダの方法は他のカウンセリングとは大きく異なるのね。苦しみを解消するために、トラウマや心の傷といった「過去のこと」や、パーソナリティ障害とか適応障害、HSPとかっていう「自己の問題」を表すキーワードが一つも出てこない。
西洋の心理学が、苦しみの原因を自己やそれを織りなす過去の出来事といった「固定的な概念」に見出すのに対して、ブッダの心理学は出来事とこころの因果関係や、今、現在のこころの働きといった「流動的な動き」に着目するんだ。なぜなら、出来事も心も常に移り変わる。そして、だからこそ人は変われるし、ブッダ・カウンセリングはそのための支援ができると考えるんだ。
まとめ
- 三学の一つ「慧学」は煩悩を排し、物事をありのままの姿で把握する「智慧」による苦しみの解消を目指す。ブッダがたどり着いた「悟り」とは、この「智慧」によって得られた、苦しみが解消された境地のことを指す
- ブッダ・カウンセリング【弐ノ型】:『慧』による苦しみの「分析」では、出来事や問題と苦しみの「因果」を整理し、苦しみの原因となるこころの「構成要素」である「心所」を分析し把握することで、苦しみとの距離をさらにとり、それに煩わされない道を作る
- 過去の問題や自己といった「固定的な概念」に苦しみの原因を見出す西洋の心理学とは異なり、『ブッダ・カウンセリング』では苦しみの解消の方法を「因果」やこころの「構成要素の働き」といった「流動的な動き」に求める。それは現実やこころが「流動的」な存在であり、「それゆえに苦しみは解消されうる」という根本的な考えに基づく
『ブッダ・カウンセリング』という選択肢がある
- 苦しくてどうしようもない
- カウンセリングを受けたがピンと来なかった
- 穏やかな毎日を取り戻したい
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