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流行りの病名・診断名で自分を決めつけてしまうことの危険性

今日のヒント

今の世の中では、心の病気や障害について様々な病名・診断名が溢れています。

  • パーソナリティ障害
  • 愛着障害
  • 適応障害
  • 発達障害
  • ADHD
  • アダルトチルドレン
  • HSP(繊細さん) 、、、etc

これらの病名・診断名に人々が惹きつけられる理由は以下のものがあるかもしれません。

  • 自分の苦しみの原因を単純化して理解したい
  • 病名、診断名がつくことで安心できる
  • 苦しみは特別なハンディキャップのせいだと思いたい

確かに、苦しみの原因を病名・診断名で固定することで、何かしらの安心感がえられる気がすることは実際にあるでしょう。

しかし、これらの病名・診断名を安易に受け入れてしまう事には大きなリスクがあることも心に留めておかなければなりません。

ある病名・診断名を受け入れることは、その病気や障害を「自分のものとして背負って」しまうことでもあります。それは無意識にその症状でいることを自分に許可し、固定してしまうということです。

  • 自分は〇〇なのだからこの苦しみが生じている
  • 自分は〇〇だから仕方がない
  • これらは全て〇〇のせいなんだ

このように自分をある病名・診断名に固定することで、かえってその症状が悪化したり、そこから抜け出せなくなってしまうことがあります。つまり病名、診断名の方に自分が引きずられてしまうということが起こるのです。

ブッダは「諸法無我」という言葉を用い、「固定化された自我」というものを否定しました。

それは「自分はこういう存在なんだ」、と決めつけてしまうことの危険性を知っていたからです。

「自分」は環境や状況によって変化する。それはつまり、良いことも、悪いことも変化させることができるということです。

病名や診断名は適切な治療を受けるために必要になるときもあります。
しかし、それが専門家による診断だとしても安易に自分を固定化してしまうことに用いてしまうのは危険です。

自分に何らかの病名や診断名をつけたくなってしまったとき、目先の安心感を求め自分を決めつけてしまうのではなく、「自分は今このような状態にあるだけで、変わることができるんだ」と、柔軟に変化が可能な状態に自分を保つことを考えてみてはいかがでしょうか。

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