本を読むことはお好きですか?
- 読む習慣がない
- 近頃読んでいない
- 読む時間なんてない
という方に「本を読むことの効用」をお伝えします。
私たちの脳は日常生活において様々な情報処理を担っています。
様々な出来事を「認識」し、思考や感情を「作り出し」ます。
そんな脳の中は一日の終わり頃には、料理をし終えた後のキッチンのように、無数の思考のゴミやかけらで埋め尽くされます。
そして、その脳内の「散らかりを片付ける作業」が睡眠中に行われます。
しかし、散らかり方がひどかったり、十分な睡眠が取れずにいると、片付けが追いつかずに脳のキッチンはゴミだらけになってしまいます。
このような状態が続くと、脳の情報処理能力は低下していき、
- 思考がまとまらない
- やる気が出ない
- 小さなことにイライラしてしまう
といった症状が現れ始めます。
ここで「読書」の登場です。
本を読むことは、睡眠と同じく「脳内の散らかりを片付ける」働きをします。
なので、本を読む習慣がある人は、多少、脳に負荷がかかりすぎたり、睡眠が十分に取れなくても脳の処理能力が低下してしまわずに済みます。
「本を読むと、脳がかえって疲れてしまうんじゃないか」、と思われるかもしれませんが実際はそうではありません。
私たちの脳は情報を「認識」すること自体にはそれほど処理力を必要としません。しかし、認識した情報を手がかりにあれこれと「思考を広げていくこと」には大きな処理能力を必要とします。
この「あれこれと考えを広げていく作用」を仏教では「戯論(けろん)」と呼び、警戒します。
そして、本を読むことには、思考が広がって意識が散漫になるこの「戯論」を抑制する働きがあります。
「本を読むことに集中すると心が落ち着く」のはこのためです。
日々の生活に追われ脳の中が散らかり気味になってしまっている方は、「戯論」を抑える「本を読む習慣」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
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